オバマ米政権の東アジア政策を実質的に仕切るのは国家安全保障会議(NSC)のジェフリー・ベーダー・アジア上級部長であることが鮮明になってきた。 アメリカの大使ポストで最重要とされてきた駐中国大使に、二〇一二年大統領選の共和党有力候補だったジョン・ハンツマン・ユタ州知事を起用するようオバマ大統領に進言し、それがあっさり受け入れられたことで、一気に存在感を増している。 ベーダー氏は一九七五年に米国務省入りし、北京、台北、香港を渡り歩いた代表的なチャイナハンズの一人。昨年の大統領選からオバマ陣営の外交チームに参画していたが、政権ではクリントン国務長官に近いカート・キャンベル次期国務次官補に主導権を奪われるとの観測がもっぱらだった。

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