ブックハンティング・クラシックス (56)

反資本主義の時代に読み直すべきドラッカーの「経営」の原点

執筆者:喜文康隆 2009年12月号

『「経済人」の終わり 全体主義はなぜ生まれたか』P. F. ドラッカー著/上田惇生訳ダイヤモンド社 1997年刊(原著は1939年刊。現在は『ドラッカー名著集9「経済人」の終わり』が入手可能) P. F. ドラッカーの処女作『経済人の終わり』は、異端の名著である。 経営学者として日本でも熱烈な信奉者をもち、累計発行部数四百万部を超えるドラッカーの著作のなかで、この本が二、三万部にとどまっていることも、その位置を示している。 しかし『経済人の終わり』には、その後のドラッカーの思想の原型がすべて埋め込まれている。この本を読んでいるかいないか、また、いつ、どう読んだかが、その人のドラッカー理解の深さを規定しているといってもよい。

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