ブックハンティング・クラシックス
ブックハンティング・クラシックス (69)

ベストセラー『ヒトラーとは何か』作者が描く「奇蹟」「錯誤」と「ユダヤの血」(上)

(1)東ベルリンにて

 本書『ヒトラーとは何か』(赤羽龍夫訳、草思社、1979年刊)の作者セバスチャン・ハフナーについては、忘れ難い思い出がある。1961年秋から64年秋まで「ベルリン自由大学」に留学していた私は、現代史研究のオットー・ズーア研究所に籍を置いたが、「壁」で分断されていたベルリンの東西間検問所であるチェックポイント・チャーリーを通って頻繁に東ベルリンに入った。研究所での講義中やセミナーよりも、ワルター・ウルブリヒト率いる「ドイツ社会主義統一党」(SED)の下で苦吟する東ドイツ市民の生活を実際に知る方が、はるかに得るところが多かったからである。

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執筆者プロフィール
佐瀬昌盛 防衛大学校名誉教授。1934年生れ。東京大学大学院修了。成蹊大学助教授、防衛大学校教授、拓殖大学海外事情研究所所長などを歴任。『NATO―21世紀からの世界戦略』(文春新書)、『集団的自衛権―論争のために』(PHP新書)など著書多数。
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