沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題で日米関係がきしむ中、政府部内で密かに石川県小松市の航空自衛隊小松基地への移設を検討していることが分かった。民主党が衆院選挙で公約した「県外または国外への移転」の見通しが立たない中、「最後の切り札」との見方もある。 鳩山由紀夫首相は十一月三十日、沖縄県の仲井真弘多知事と会い、「遅くとも十二月十五日までに普天間移設先は名護市辺野古沖と公表する」と約束した。米軍再編で日米合意した案よりも約五十メートル沖合に出し、騒音被害にも配慮する内容が公表される段取りだった。 ところが、同じ週のうちに社民党の福島瑞穂党首が「県内移設を決定すれば、重大な決意をする」と連立離脱を示唆。社民党が離脱すれば政権は立ち往生することが確実なため、結論を先送りせざるを得なかった。
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