貯金残高百八十兆円の「巨大なサイフ」を手に入れた財務省。これを「第二の予算」として大盤振る舞いするためのカラクリとは。「これで郵政を取り込めたな」 斎藤次郎氏の日本郵政社長就任が決まった十月下旬、勝栄二郎主計局長を中心とした財務省の中枢は沸いていた。彼らにとって、日本郵政は「巨大なサイフ」だ。傘下のゆうちょ銀行の貯金残高は約百八十兆円。超低金利が続き目減りしたとはいえ、今なおメガバンクを凌ぐ巨額資金を再び自分たちの裁量で使える――彼らの思考は、早くもその「使途」に飛んでいた。 すこし解説が必要だろう。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン