小沢一郎民主党幹事長の政治団体による土地取得で、東京地検特捜部が秘書ら三人を政治資金規正法違反で逮捕・起訴した事件は、小沢氏本人の不起訴によって、全容解明とはほど遠い結果となった。“政治的な見込み捜査”といった検察への批判が広がる一方、政治家の政治団体が計十億円もの不動産を所有するという異様な資産形成も注目された。窺えるのは、土地本位制と呼んでもいい、資産としての土地への強いこだわりだ。 そもそも小沢氏は、弁護士出身の政治家だった父・佐重喜元郵政相から、どの程度の資産を相続したのだろうか。二十年ほど前、佐重喜、一郎の二代に亘って地元、岩手県水沢市(現・奥州市)での選挙を支えた泉大八氏(故人)が、こんな回顧談を口にしていた。
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