鳩山首相は昨年十二月、インドネシアのユドヨノ大統領と首脳会談を行ない、投資とエネルギー分野を中心に協力関係を深めることで合意した。インドネシアは二億人の人口を抱える地域大国であり、世界最大の液化天然ガス(LNG)輸出量を誇る資源国。そして大事な親日国だ。 だが、両国の人的なつながりは細っていると指摘される。知日派の筆頭で、鉱業エネルギー大臣や経済・財政・産業担当調整大臣を歴任し、一月に大統領顧問会議議員に就任したギナンジャール・カルタサスミタ氏に見解を聞いた。――日本に何を期待するか。 我々は日本に感謝している。ODA(政府開発援助)はもとより、インドネシアの民主化プロセスを支援し続けてくれたからだ。現在も、海上保安庁がマラッカ海峡で海賊対策の共同訓練を行なってくれ、日本警察は我が国の警察改革のために人員を派遣してくれている。

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