トヨタ自動車のアクセルペダル不具合や大規模リコール問題で、米国の議会やメディアはここぞとばかり、トヨタバッシングに走っている。 トヨタの対応も遅れたが、「リコール車の運転を止めるべきだ」(ラフード運輸長官)といった不規則発言は、政権までトヨタ叩きに加担した印象を与えた。 実は昨年、米フォード社も速度制御装置の欠陥で同様の大量リコールに追い込まれたが、ほとんど問題視されなかった。カナダの新聞が「トヨタは生贄」と報じたように、意図的なトヨタ叩きの背景には、世界一となったトヨタを凋落させることで、国産メーカーを再浮上させ、雇用拡大につなげたいとするオバマ政権の冷徹な思惑が透けて見える。

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