シーダー(種まく人) 平松守彦『一村一品のすすめ』

執筆者:船橋洋一 2000年12月号

 大分県日田郡大山町へは、福岡市から車で行った。県の西にあって、南を熊本県に接する山間の町である。十一月初旬の小春日和の日、川縁のくねくねした道をのぼっていく。起伏が多い。ほどなくして、「木の花ガルテン」という看板が見えてきた。駐車場には福岡ナンバーの車が多い。 欧州の田舎町市場の趣がある。近くの農民たちが持ち込んだ手作り産品が所狭しと並べられている。カボチャ、ネギ、柿、ゴボウ、こんにゃく、蜂蜜。そして、キノコ類の数々。シイタケ、エノキ、シメジ、ナメコ。それに、ハーブ。 ラベルの上に生産者の名前が記されている。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
船橋洋一 アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長。1944年北京生まれ。東京大学教養学部卒。1968年、朝日新聞社入社。朝日新聞社北京特派員、ワシントン特派員、アメリカ総局長、コラムニストを経て、2007年から2010年12月まで朝日新聞社主筆。米ハーバード大学ニーメンフェロー(1975-76年)、米国際経済研究所客員研究員(1987年)、慶應義塾大学法学博士号取得(1992年)、米コロンビア大学ドナルド・キーン・フェロー(2003年)、米ブルッキングズ研究所特別招聘スカラー(2005-06年)。2013年まで国際危機グループ(ICG)執行理事を務め、現在は、英国際問題戦略研究所(IISS)Advisory Council、三極委員会(Trilateral Commission)のメンバーである。2011年9月に日本再建イニシアティブを設立し、2016年、世界の最も優れたアジア報道に対して与えられる米スタンフォード大アジア太平洋研究所(APARC)のショレンスタイン・ジャーナリズム賞を日本人として初めて受賞。近著に『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(文藝春秋)、『自由主義の危機: 国際秩序と日本』(共著/東洋経済新報社)、『地経学とは何か』(文春新書)、『カウントダウン・メルトダウン』(第44回大宅賞受賞作/文春文庫)など著書多数。
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