米軍からの情報によれば、北朝鮮の港を出た「不審船」は全部で三隻あった。果たしてその目的は――。どこにも語られていない情報入手の経緯と追跡の一部始終が、初めて明らかにされる。 昨年十二月二十二日、奄美大島沖の東シナ海で、海上保安庁の巡視船と交戦のすえ、北朝鮮のものと思われる不審船が沈没した。事件には依然として不明な点が多いが、中でも最大の謎は不審船がいかなる「任務」を帯びていたかである。これについて防衛庁は、覚醒剤や武器の密輸、あるいは工作員の上陸や回収作戦ではなく、特別な軍事作戦に従事していたのではないかと見て、警戒を強めている。

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