ママちゃま 澤田美喜『黒い肌と白い心―サンダース・ホームへの道』

執筆者:船橋洋一 2002年4月号

 緑の丘の 赤い屋根 とんがり帽子の 時計台 鐘が鳴ります キンコンカン メーメー小山羊も 啼いてます 俺らはかえる 屋根の下 父さん母さん いないけど 丘のあの窓 俺らの家よ(菊田一夫作詞『鐘の鳴る丘』) 幼稚園と小学校低学年の時、よく歌った。セピア色の戦後の原風景に流れるバックグラウンド・ミュージックとなっている。それとともに思い出すのはエリザベス・サンダース・ホームの写真である。園長、澤田美喜が混血の幼気な子供たちに囲まれている。子供たちも彼女もまん丸と太って、ミルクとバターの匂いまで漂ってきそうな……。中でも、芝生が鮮やかだった。

カテゴリ: カルチャー
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執筆者プロフィール
船橋洋一 アジア・パシフィック・イニシアティブ理事長。1944年北京生まれ。東京大学教養学部卒。1968年、朝日新聞社入社。朝日新聞社北京特派員、ワシントン特派員、アメリカ総局長、コラムニストを経て、2007年から2010年12月まで朝日新聞社主筆。米ハーバード大学ニーメンフェロー(1975-76年)、米国際経済研究所客員研究員(1987年)、慶應義塾大学法学博士号取得(1992年)、米コロンビア大学ドナルド・キーン・フェロー(2003年)、米ブルッキングズ研究所特別招聘スカラー(2005-06年)。2013年まで国際危機グループ(ICG)執行理事を務め、現在は、英国際問題戦略研究所(IISS)Advisory Council、三極委員会(Trilateral Commission)のメンバーである。2011年9月に日本再建イニシアティブを設立し、2016年、世界の最も優れたアジア報道に対して与えられる米スタンフォード大アジア太平洋研究所(APARC)のショレンスタイン・ジャーナリズム賞を日本人として初めて受賞。近著に『フクシマ戦記 10年後の「カウントダウン・メルトダウン」』(文藝春秋)、『自由主義の危機: 国際秩序と日本』(共著/東洋経済新報社)、『地経学とは何か』(文春新書)、『カウントダウン・メルトダウン』(第44回大宅賞受賞作/文春文庫)など著書多数。
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