大手スーパー・イオンは奇妙な「勝ち組」

執筆者: 2002年6月号
カテゴリ: 経済・ビジネス

「イオンは小売業か、それとも不動産業か」。大手スーパーのイオン(旧社名ジャスコ)について、最近一部のアナリストたちは、あながち冗談とも言い切れない口調で謎を掛ける。同社は二〇〇一年度決算では単体売上高がダイエーを超え業界トップとなった。営業利益でもイトーヨーカ堂と激しい争いを演じている。そんな小売業の「勝ち組」が、なぜ不動産会社だと言いたいのか。 謎解きは、不動産賃貸収入にある。イオンのそれは、ライバルのヨーカ堂に比べ格段に大きいのである。同収入は営業収益の一部として計上されるが、一般の商品と違って仕入れ原価などをほぼ無視できるため、営業利益への寄与率が極めて高い。イオン単体の二〇〇二年二月期の同収入は五百四十九億円(ヨーカ堂は百四十九億円)。営業利益は二百六十五億円で、仮に不動産賃貸収入がなければ、差し引き二百八十四億円の営業赤字になってしまう計算だ。同様の計算を三百五億円の営業利益のヨーカ堂で試すと、百五十六億円の黒字。ちなみに経営再建中のダイエーは二百四十九億円の営業赤字である。イオンを小売業と考えれば、“あの”ダイエーよりも採算が悪いとも読める。

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