「栄光のフランス」を襲う極右旋風の衝撃

 統一国家としてほぼ現有領土を支配するフランスの成立は、十六世紀だったといわれるが、それ以前も以降も、この地には雑多な人びとが流れ込んで、刻印を残し、そのことが民族的に多様なフランス人を形成したといえる。 先住者と後続移民との間には当然、しばしば摩擦が生まれた。今春のフランス大統領選挙で、極右政党・国民戦線のルペン候補が異民族排撃を叫んで予想外の支持を集めたが、そこにも先住民族と後続民族の最新の摩擦という側面がある。 また先住民と後続民が住み分けした結果、多様な言語、慣習、政治文化が各地に残って自己主張した。国家への帰属意識強化の試みは地方の反発を招き、政治体制に「抑止と均衡」の独特の配慮を加えている。現行の大統領制でも、アメリカほどには大統領に権力はなく、大統領任命の政府が国民議会に責任を負う。

カテゴリ: カルチャー
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