ロシア大統領選を前に「オリガルヒの乱」?

執筆者: 2004年1月号
エリア: ロシア

 二〇〇四年三月のロシア大統領選の前にクーデター事件が起こる可能性を、クレムリンに近い筋が囁き始めた。石油会社ユコスへの“介入”とそのホドルコフスキー社長の逮捕など、新興財閥への攻撃が激しいプーチン政権に対し、オリガルヒ(新興財閥)が連帯して立ち上がるというのだ。 といっても、単純な軍事クーデターではない。クレムリンが警戒するシナリオは、エネルギー産業を手中にするオリガルヒがエネルギー危機を演出することだ。モスクワではなくボルガ、シベリア、極東といった地方で電力危機などを起こし、大衆の不満に火をつける。資金援助を行なって反政府運動をモスクワやサンクトペテルブルクにまで飛び火させるという、グルジアの「ビロード革命」と似た手法だ。

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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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