【ブックハンティング】 元首相が来し方を語る意味

執筆者:馬淵澄夫/屋山太郎 2004年7月号

「終身比例一位」の証文を一方的にホゴにされた中曽根康弘元首相は「政治的テロだ」と激怒した。私も小泉総裁のやり方は「筋が通らない」と憤ったが、反面、中曽根さんはバッヂをはずした方が発信力が強まるのではないかと予想した。というのも政界に中曽根大勲位以上に政治的見識を持った政治家が見当たらないからだ。自民党議員という立場では意見を求めにくい政治団体やマスコミも自由人となった中曽根さんからは意見を拝聴し易くなる。 果たして内外の新聞はことあるごとに中曽根氏の意見を求めてくる。野党である民主党の鳩山由紀夫氏のグループは憲法問題の勉強会に中曽根氏を招いた。痛快なのは朝日新聞までが中曽根氏の回顧談を載せるようになったことだ。朝日新聞は中曽根首相が初の訪米で「日本列島を不沈空母のようなものにする」といった時から中曽根氏をタカ派だといって攻撃し続けた。

カテゴリ: 政治 カルチャー
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