選対本部長も辞任したバックマンの苦境

執筆者:足立正彦 2011年9月9日
エリア: 北米

 先月13日に行なわれたアイオワ州共和党主催の共和党大統領選挙模擬投票(ストローポール)でミチェル・バックマン下院議員(ミネソタ州第6区)が勝利してから間もなく1カ月になろうとしている。だが、今のバックマン陣営に約1カ月前の模擬投票で勝利した直後の高揚感はない。

 バックマン選対本部で選対本部長としてアイオワ州共和党大統領選挙模擬投票での勝利に尽力したエド・ロリンズは、健康上の理由で選対本部長の立場を急遽退くことが今月5日に同選対本部から発表された。ロリンズは、今後、上級顧問として一歩引いたかたちでバックマンの選挙キャンペーンを引き続き支えていくことになる。ロリンズ自身すでに68歳になり、1年半前には心臓発作も経験し、疲労感もあることを明らかにしている。また、選対副本部長のデヴィッド・ポリャンスキーも辞任することになり、バックマン選対本部の中枢の2人が辞任することとなった。

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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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