「軍事技術的優位は、もはや帝国主義者の独占物ではなく、敵が原子爆弾で我々を威嚇、恐喝していた時代は永遠に過ぎ去った。今日の荘厳な武力示威がこれを明白に実証するであろう」
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が今年4月15日の金日成(キム・イルソン)主席誕生100周年を祝う閲兵式で行なった演説の一節である。この演説は、本来、4月13日に「光明星3号」の打ち上げに成功した上で行なわれるべきものであった。その上でこの演説を行ない、閲兵式の軍事パレードで長距離弾道ミサイルを誇示してこそ「敵が原子爆弾で我々を威嚇、恐喝していた時代は永遠に過ぎ去った」という言葉が重みを持った。北朝鮮が4月13日に「人工衛星」打ち上げに失敗したことで、金正恩氏のこの言葉が空しく響いた。

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