「通米封南」へ回帰する北朝鮮(下)「不可侵協定」という「くせ球」

6カ国協議10周年

 9月18日、中国・北京の国際セミナーで演説する北朝鮮の金桂冠第1外務次官(中央)(C)時事
9月18日、中国・北京の国際セミナーで演説する北朝鮮の金桂冠第1外務次官(中央)(C)時事

 南北関係が「和解と団結」から「非難と対立」へ急変する直前の9月18日に、北京で、中国外務省の外郭団体である国際問題研究所の主催で、北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の10周年を記念した国際会議が開かれた。

 北朝鮮の核問題に関する6カ国協議は2003年8月27日から29日まで第1回会合が北京で開催された。今年は6カ国協議が始まって10年になるが、同時に6カ国協議は2008年12月に最後の会合を開いて4年以上が経過した。

カテゴリ: 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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