イタリア最南端にあたる地中海の孤島ランペドゥーサ島は、やや皮肉を込めて「欧州の門」と呼ばれている。アフリカ大陸から100キロあまりしかなく、欧州にたどり着こうとする不法移民や難民の船が目的地とするからだ。ただ、貧弱な移民船の難破事故は多く、島の周辺での死者はこの4年間で約800人にのぼるという。その教訓も生かせないまま、10月3日に例のない惨事が起きた。約500人といわれる移民を乗せた船の火災転覆事故で、確認された死者は14日現在364人に達した。
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