「出光の昭和シェル買収」は石油業界グローバル化への号砲か

執筆者:新田賢吾 2014年12月31日
タグ: イラン 日本
 日本初の水素ステーションを設置したのも出光だった(C)時事
日本初の水素ステーションを設置したのも出光だった(C)時事

 石油元売り業界2位の『出光興産』が同5位の『昭和シェル石油』をTOB(株式の公開買い付け)で買収することが明らかになった。石油業界の再編は今更珍しくもないが、今回は“独身”を貫いてきた出光が動いたことに大きな意味がある。需要縮小が続く国内市場が『JX』グループと出光グループの2強寡占体制になり、販売の乱戦が収まれば、両グループはアジアなど海外への展開を加速する余力が生まれる。今回の再編は、「内需オンリーのドメスティック業界」だった日本の石油業界がグローバル化に踏み出す号砲となるかもしれない。

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