アップルの野心作が世界に与える影響は大きい。パソコンから“ITの主役”の座を奪う動きが決定的に――。 八月下旬、米ニュージャージー州に住む十七歳のジョージ・ホッツ君は一躍、時の人となった。本来なら米AT&Tと通信契約を結ばなければ動かない米アップルの新型携帯電話「iPhone(アイフォン)」を、他の携帯電話の通信事業者(キャリア)のサービスでも使えるようにする「改造方法」を編み出し、詳細な手順をブログに掲載したからだ。米ニューヨーク・タイムズ紙をはじめ主要メディアがこぞって取り上げ、表情にあどけなさの残るくせ毛の少年の写真が世界に配信された。

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