ロシアの対日政策では、プーチン大統領が、ハリウッド映画に登場する「グッド・コップ」(良い警官)、メドベージェフ首相が「バッド・コップ」(悪い警官)を演じているかにみえる。「親日派」の大統領が6月、通信社代表との会見で、日本を「戦略パートナー」と呼び、「すべての問題は解決可能だ。そのためにも首脳会談が必要だ」と北方領土問題に前向きな姿勢を示せば、「反日派」の首相は7月の閣議で、近く3回目の北方領土視察を行うと発言し、日本側をいらだたせた。これが対米関係になると、プーチン大統領が「悪い警官」、メドベージェフ首相が「良い警官」の役回りとなり、対日、対米関係でねじれがみられる。「バッド・コップ」の暗躍は、「グッド・コップ」の年末の訪日の阻害要因となろう。
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