主にシリアの戦火を逃れた難民が次々と欧州に到達している問題で、欧州連合(EU)は各国で分担して計16万人の難民を受け入れると決めた。ドイツが主導し、フランスが同調し、他の国々を巻き込んだ方針である。渋る旧東欧諸国では反発がくすぶっており、議論が収まるとは考えにくい。もっとも、独仏などでは自治体レベルでの実務が動き始めており、受け入れに向けた流れは止めがたい。
言うまでもないが、難民問題はまず何よりも人道上の問題であり、人命優先で取り組む必要がある。国や地域の枠を超えた関与も必要だ。その意味で、EUの受け入れは理にかなっている。

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