「『勝海舟語録』で読み解く中国の『本質』」に対する読者コメントに思う

執筆者:樋泉克夫 2016年3月15日
エリア: アジア

 3月10日にアップされた拙稿(といっても、勝海舟の考えを時の流れに沿って並べ替えただけですが)に対し、多くの貴重な御意見を戴き深謝致しつつ、若干の愚見を記します。

 

(1)目下、経済苦境に陥っているであろう中国に対し、「ザマーミロ」といった調子の見解が見られるが、昭和前期の「暴支膺懲論(暴戻=ぼうれい=支那=しな=ヲ膺懲=ようちょう=ス、すなわち『暴虐な中国を懲らしめよ』という主張)」のその後の経緯を考えた時、平成版「暴支膺懲論」ともいえる考えに将来的な展望が開けるとも思えない。

カテゴリ: 政治 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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