「領有」へ1歩踏み出した中国:尖閣「接続水域」進入
6月9日未明に発生した、中国海軍フリゲート艦ジャンカイⅠ級による、尖閣諸島の接続水域進入事案。これについて「偶発的なもの」「軍事的な意図はないだろう」といった解説を散見するが、事はそれほど単純なものではなく、むしろ中国が「1歩」踏み出したのだ、と見るべきである。以下、いくつかの観点からこの事案を検証してみたい。
なお6月15日には中国海軍のドンディアオ級情報収集艦が鹿児島県口永良部島西方の領海を侵犯、さらに16日には同艦が沖縄県北大東島北方の接続水域に進入するなど、事案が立て続けに発生しているが、前者とこれらとは意味合いが異なり、分けて考える必要がある。
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