
清水寺三重塔。ここから南側(写真手前)に広がる領域が鳥辺野だった(筆者撮影)
「死をどう迎えるか」は、人の永遠のテーマかもしれない。そして、死者をどう葬るかは、生きる側の死生観と大いにかかわってくる。
なぜ白骨化させるのか?
古代日本人の葬送も、ユニークだ。「魏志倭人伝」に、3世紀の倭国の葬儀の様子が記録されている。
死ぬと棺に納め、土を盛って冢(塚、墓)を造る。人が亡くなると10余日、殯(もがり、埋葬する前に各種の儀礼を行うこと)をする。この間、肉は食べず、喪主は哭泣(こっきゅう)し、みなは歌い舞い、飲食する。葬ったあと、水辺で沐浴する……。

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