朝鮮半島「次の一手」(中)「THAAD韓国配備」の波紋
米韓両国は7月8日、米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を在韓米軍に配備することを決定したと発表した。さらに韓国政府は同13日、THAADを韓国南部の慶尚北道星州の韓国空軍基地に配備すると発表した。韓国へのTHAAD配備決定は中国の強い反対を考慮し、当初は早くても秋以降とみられていた。だが、北朝鮮が6月22日に中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程約2500~4000キロ)の発射実験を成功させたことで一気に進行した。韓国政府は、時間を掛けても中国やロシアを説得できない状況で、北朝鮮の核・ミサイル脅威が明白になっているうちに早期に発表した方が得策という判断をしたとみられる。

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