北方領土はロシア軍事戦略の要:「択捉・国後」両島返還が困難な理由

執筆者:伊藤俊幸 2016年12月22日
エリア: 北米 ロシア 日本

 12月15、16日に行われた、安倍総理とプーチン大統領による日露首脳会談。筆者の関心はもちろん北方領土問題にあった。「平和条約締結後の色丹島・歯舞諸島の返還」を明記した「1956年の日ソ共同宣言を確認する」との言及があるかと思われたが、結果はご承知のとおりである。

 国内では一時「4島一括返還」の期待まで膨らんでいただけに、日露首脳会談の成果全体を否定的にとらえる向きも多いようである。だがロシアの軍事戦略を考えれば、日ソ共同宣言通りの歯舞・色丹の2島返還に期待は持てても、択捉・国後両島についてはそもそも厳しいものだったのである。

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執筆者プロフィール
伊藤俊幸 元海将、金沢工業大学虎ノ門大学院教授、キヤノングローバル戦略研究所客員研究員。1958年生まれ。防衛大学校機械工学科卒業、筑波大学大学院地域研究科修了。潜水艦はやしお艦長、在米国防衛駐在官、第二潜水隊司令、海幕広報室長、海幕情報課長、情報本部情報官、海幕指揮通信情報部長、第二術科学校長、統合幕僚学校長を経て、海上自衛隊呉地方総監を最後に2015年8月退官。
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