ロシアの80以上の主要都市で3月26日に起きた同時発生的な反腐敗デモは、若者を中心に計数万人が参加。呼び掛けた反政府指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏をはじめ1000人以上が一時拘束された。2011年末の与党による選挙不正に抗議した反プーチン・デモ以来最大規模の反政府運動となり、長引くプーチン時代への閉塞感や現状への不満が背後にありそうだ。今回の反政府デモは、「プーチン時代の安定や一定の繁栄の恩恵を受けてきたプーチンの子供たち」(評論家のグレブ・パブロフスキー氏)が反旗を翻したことに特徴がある。これによってプーチン体制が揺らぐ気配はないが、来年3月11日の大統領選に向けてロシア内政が微妙な展開をたどるのは間違いない。
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