「ジャカルタ州知事選」で顕在化したインドネシア「イスラム保守派」の政治力

執筆者:川村晃一 2017年5月1日
エリア: アジア
投票はのどかな雰囲気のなか行われた(筆者撮影)

 

 ジャカルタ州知事選挙の決選投票が4月19日に実施された。2月15日に行われた第1回投票で得票1位となった現職正副知事のバスキ・チャハヤ・プルナマ(通称アホック)とジャロット・サイフル・ヒダヤットの正副知事候補と、得票2位だったアニス・バスウェダンとサンディアガ・ウノの正副知事候補が接戦を繰り広げた。選挙戦最終盤に発表された世論調査でも両者の支持率が拮抗するなど、最後まで予断を許さない展開となった【第1回投票については、2017年3月16日「インドネシア『イスラム教急進化』の実相(上)『大苦戦』したジャカルタ州知事」2017年3月18日「インドネシア『イスラム教急進化』の実相(下)『保守派』を抑えたジョコウィ政権」参照】。

カテゴリ: 政治 社会 カルチャー
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執筆者プロフィール
川村晃一(かわむらこういち) 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所 海外調査員(インドネシア・ジャカルタ)。1970年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒、ジョージ・ワシントン大学大学院国際関係学研究科修了。1996年アジア経済研究所入所。2002年から04年までインドネシア国立ガジャマダ大学アジア太平洋研究センター客員研究員。2024年からインドネシア国家研究イノベーション庁(BRIN)客員研究員。主な著作に、『教養の東南アジア現代史』(ミネルヴァ書房、共編著)、『2019年インドネシアの選挙-深まる社会の分断とジョコウィの再選』(アジア経済研究所、編著)、『新興民主主義大国インドネシア-ユドヨノ政権の10年とジョコウィ大統領の誕生』(アジア経済研究所、編著)などがある。
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