世界震撼「ランサムウェア」の背後で蠢く「米朝サイバー部隊」の実態

これが「ランサムウエア」の脅迫文画面(C)時事

 

 2016年、筆者は国際刑事警察機構(ICPO=インターポール)のサイバー犯罪対策本部である「IGCI」を訪問した。

 シンガポールの一等地にあるIGCIで取材を進めながら、筆者は捜査官らに決まって「いま世界的に最も警戒されているサイバー脅威にはどんなものがあるのか」と問うた。

 すると、ほとんどが第1に挙げたのが、「ランサムウェア」だった。

 ランサムウェアとは、マルウェア(不正なプログラム)を使って、「ランサム」――身代金という意味――を要求するサイバー攻撃である。ランサムウェアに感染すると、パソコンやファイルが勝手に暗号化されたりアクセスできなくなり、元に戻すのに「身代金」の支払いを要求される、というものだ。

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執筆者プロフィール
山田敏弘(やまだとしひろ) 国際情勢アナリスト、国際ジャーナリスト、日本大学客員研究員。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版、MIT(マサチューセッツ工科大学)フルブライトフェローを経てフリーに。著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)、『CIAスパイ養成官』(新潮社)、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)、『死体格差 異状死17万人の衝撃』(新潮社)、『プーチンと習近平 独裁者のサイバー戦争』(文春新書)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」 (https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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