サイバー攻撃の実験場、ウクライナで暗躍する親ロシア工作集団「UNC1151」

サイバー攻撃を受けたウクライナ外務省のウェブサイト(C)Reuters
2014年のクリミア併合でハイブリッド戦を展開したロシアは、今回のウクライナ危機下でも情報戦やスパイ工作を仕掛けている。親ロシアの情報工作を行っていると見られるのが「UNC1151」という謎のグループだ。

 

ウクライナ政府機関にサイバー攻撃

 2022年1月14日、ウクライナの政府機関のウェブサイトにこんなメッセージが表示された。

「最悪の事態に怯えておけ」

 その前日から、ウクライナ政府の約70の機関がサイバー攻撃を受けた。そして公式サイトは内容が改竄されてしまい、そこにハッカーが上記のメッセージを表示させたのである。

 ハッカー集団が誰の指示でサイバー攻撃を行ったのか、100%の確証はまだないが、ロシア側からの攻撃である可能性が高いと見られている。ただウクライナ政府機関である戦略通信情報セキュリティセンターは、「この攻撃は、ウクライナとNATO(北大西洋条約機構)の未来についてのロシア側との交渉が決裂したことと関係がある」と声明を発表した。

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執筆者プロフィール
山田敏弘 国際ジャーナリスト、ノンフィクション作家。講談社、ロイター通信社、ニューズウィークなどを経て、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のフルブライト研究員として国際情勢やサイバー安全保障の研究・取材活動に従事。帰国後の2016年からフリーとして、国際情勢全般、サイバー安全保障、テロリズム、米政治・外交・カルチャーなどについて取材し、連載など多数。テレビやラジオでも解説を行う。訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)、『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文芸春秋)、『CIAスパイ養成官 キヨ・ヤマダの対日工作』(新潮社)。近著に、『サイバー戦争の今』(KKベストセラーズ)、『世界のスパイから喰いモノにされる日本』(講談社)。公式YouTube「山田敏弘 SPYチャンネル」(https://www.youtube.com/channel/UCVITNlkbLneMV-C9FxzMmEA)も更新中
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