アメリカの紙幣発行は、大陸紙幣の後も続き、鉄道建設などの財源として不換紙幣が用いられた。しかし、1837年の恐慌で発行停止となった。
本格的な紙幣発行は、南北戦争(1861~65年)中に行われた。合衆国北部連邦 (the Union)も南部連合(the Confederacy)も、戦費調達のためにさまざまな方法を用いたが、そのなかで巨額の政府紙幣発行は、重要な地位を占めていた。
61年、北軍は第1次ブル・ランの戦いで大敗を喫し、国債による戦費調達が困難になった。エイブラハム・リンカーン(1809~65年)はこの時、銀行借入で資金を調達しようとした。しかし、銀行家達は、27%という高利貸し並みの高利子を要求してきた。
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