ニューヨーク発 トランプのアメリカ
(10)
わたしが暮らす「移民国家」の「現実」
「自由の女神」は今ごろ、どんな顔をして、何を思っているだろうか。たいまつを掲げ、世界各地からやってくるあらゆる移民を迎え入れてきた女神である。トランプ政権が移民の取り締まりを厳しくしていることに、さぞかし心を痛めていることだろう。米国生まれの子供から引き離され、強制送還される母親や父親の姿に涙しているにちがいない。
「疲れしもの、貧しきものをわれに与えよ/汝が身を寄せ合い、自由の空気を吸わんとねがうもの/住むに家なく、嵐にもまれしものを、われに送りたまえ/われは、黄金の扉のもとに灯をかかげん」
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