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奥村健郞さんが運転するコンバインが、刈り取りを急ぐ。10月6日、南相馬市原町区下太田(筆者撮影、以下同)
今年3月31日、東京電力福島第1原子力発電所事故から6年を経て避難指示が解除された、福島県飯舘村。だが現在、環境省の除染が行われた計1260ヘクタールの水田は、土色の荒野が広がったままで、実りの秋という言葉も情景もなくなったかのようだ。「飯舘のコメは風評で売れない」と大半の農家が諦める中、稲作を再開するのはわずか8人で、開拓者の孤独を背負う。
隣の南相馬市でも、風評への懸念から、農家たちは牛、豚の飼料米作りで収入を保つ。「消費者に食べてもらうコメを再び作らねば復興と言えない」と悔しさを語りつつ、新たな生き方を模索している。
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