タイ「高速鉄道着工」で垣間見える中国「一帯一路」の野望

起工式は賑々しく行われた(駐タイ中国大使館HPより、ページを合成しています)
昨年12月21日午後、東北タイ最大の都市で知られるコーラート(ナコーンラーチャシーマー)において、タイと中国の合作による高速鉄道建設第1期工事の起工式が行われた。
コーラートは、北に向かってラオス中央部から西北部を経ると雲南であり、ヴェトナム北部を経て東に進むとトンキン湾だ。東に向かうとラオスの東南部を抜けてヴェトナム中央部から南シナ海へ――まさに東北タイの要衝である。であればこそ、タイで最初にバンコク・コーラート間に鉄道が敷設されたということだろう。タイの近代化を推し進めた5世チュラロンコーン大王の治世下の1896(明治29)年であった。

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