共和党重鎮「マケイン上院議員」逝去がもたらす「空白」

共和党大統領でありながら、党重鎮の葬儀に出席できないという異常な関係(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 進行性の悪性脳腫瘍の闘病生活を送っていた共和党重鎮のジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)は、8月24日に治療を停止する旨の声明が公表されていたが、翌25日、地元アリゾナ州で逝去した。4日後の8月29日には82歳の誕生日を迎えることになっていたが、誕生日を目前にして波乱万丈の81歳の生涯に幕を閉じた。

 故人の生前の遺志に基づいて首都ワシントンD.C.の国立大聖堂で葬儀が行われ、ジョージ・W.ブッシュ、バラク・オバマという自らの大統領職への挑戦に立ちふさがった2人の歴代大統領が追悼演説を行い、メリーランド州アナポリスにある母校の米海軍士官学校の墓地に埋葬されることになっている。マケイン氏の希望で多岐に渡り対立したドナルド・トランプ大統領は葬儀には出席せず、マイク・ペンス副大統領が追悼演説を行う。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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