仏像や浮世絵でお馴染みの東京国立博物館にあって何やら異彩を放っているオレンジ色のポスター。「共通点は?」という見出しの下に「竹」と「便器」が並んでいる。はて、何のことやら。
そう思った瞬間から、いつもと違う「鑑賞」のはじまりだ。一般に「スゴイ」とされるものを見て感嘆するだけでは、能がない。「本当にスゴイの?」「どこが似てるの?」「そもそもコレって何ですか?」と、あれこれ考えを巡らす。視覚的体験を超えた思索の旅。
それが同館で開催されている特別展「マルセル・デュシャンと日本美術」(12月9日まで)の醍醐味である。
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