
「韓流ブ―ム」に沸く台北市で支持を訴える蔡総統(C)時事通信
台湾の統一地方選の投開票が今月24日に迫っているなか、蔡英文総統が率いる与党民進党は、予想外の苦戦に追い込まれている。
この統一地方選が重要なのは、その結果が複合的に2020年の次期総統選を動かしていくことになるからだ。民進党がこの敗北を「小さな負け」で留めるか、あるいは「大きな負け」にしてしまうかで、今後の台湾政治の展望が大きく変わってくる。しかし、状況はまさに崖っぷちだ。
米中対立が深まるなか、米国や日本との協力を重視する民進党の退潮が明確になることは、中国にとっては朗報。選挙の結果次第では、中国と距離を置く民進党の路線が後退し、中国の台湾統一工作に勢いがつく可能性も出てくる。

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