「二極化」「分断」極まるアメリカ政治への警鐘

著者:スティーブン・レビツキー、ダニエル・ジブラット 訳者:濱野大道 本体価格:2500円

 世界中で民主主義が後退しているという見方がある。

 政治社会学者であるラリー・ダイヤモンドによれば、2006年以降、新興諸国での民主主義の質の低下と安定性の動揺、権威主義の台頭といった現象が顕著にみられるようになったという。同じく政治学者のロベルト・フォアとヤシャ・モンクも、現在、世界中で非民主主義に分類される国家が増えていると指摘する。彼らによれば、安定的に民主主義が発展し、定着してきたと考えられている国家でさえ、民主主義国家で生活を送ることの意義を理解できず、権威主義体制に魅力を感じ、場合によっては民主的政府に代わり軍政が敷かれることさえ許容する人びとが増えているという。現代社会では、やはり民主主義が後退しつつあるのだろうか。

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執筆者プロフィール
西川賢 津田塾大学学芸学部国際関係学科教授。1975年生まれ。慶應義塾大学法学研究科博士課程修了、博士(法学)。九州大学客員准教授、一橋大学客員准教授などを経て現職。現在、東京大学大学院法学政治学研究科客員研究員、慶應義塾 大学法学部訪問教授を兼務。専門は比較政治・アメリカ政治論。主著に『分極化するアメリカとその起源』(千倉書房、2015年)、『ビル・クリントン』(中公新書、2016年)、『ニューディール期民主党の変容』(慶應義塾大学出版会、2008年)など。 個人ホームページ→ http://masarunishikawa.wixsite.com/masarunishikawa
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