「忘れられる権利」に弱い「日本」闘う「欧米」違いの本質

執筆者:澤康臣 2019年1月10日
カテゴリ: 国際 IT・メディア 社会
「忘れられる権利とは何か」を報じる“闘う”メディア『BBC』(『BBC』HPより)
 

 自分の名前をインターネットで検索すると、過去の不名誉なニュース記事がいつも上位に表示される。ネットが普及していなかったほんの25年前なら、いつしか忘れられたのに――。

 いわゆる「忘れられる権利」とは、ネットで名前を検索したとき、古い不名誉情報を検索結果に出させない権利である。世界の注目を集めたのは、2014年5月、欧州司法裁判所の判断だった。

始まりは「ゴンザレスの申し立て」

 スペインの新聞『ラ・ヴァンガルディア』のネット版に残されている1998年の競売公告は、社会保険関係の官庁がマリオ・コステハ・ゴンザレスと当時の妻の共有不動産の競売について知らせていた。ゴンザレスは、自分の名を「グーグル」で検索すると、いつまでもこの競売の記事が出てくることにたまりかねていた。競売の原因となった債務問題はとっくに解決しているのだ。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
澤康臣 1966年岡山市生まれ。東京大学文学部卒業後、1990年共同通信記者。社会部、外信部、NY支局などを経て2014年5月から特別報道室で調査報道や深掘りニュースを担当する。NYでは「国連記者会」理事に選出。2006~07年、英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所客員研究員。著書に『グローバル・ジャーナリズム―国際スクープの舞台裏』『英国式事件報道 なぜ実名にこだわるのか』など。
クローズアップ
comment:4
icon
  • 記事の閲覧、コメントの投稿には、会員登録が必要になります。
フォーサイトのお申し込み
クローズアップ
  • 24時間
  • 1週間
  • f
  • 最新コメント
  • 最新トピック
  • 新着
  • 高評価
  • コメント数順
back to top