インテリジェンス・ナウ

トランプ大統領はロシアの「エージェント」か:ヤマ場迎える「ロシア疑惑」捜査

批判が殺到した「ヘルシンキ会談」(C)AFP=時事

 

「大統領、あなたは今、あるいは過去に、ロシアのために働いたことがありますか?」

 ドナルド・トランプ米大統領が年明け1月12日夜、大統領自身のお気に入りの『FOXテレビ』の電話インタビューで、こんな質問を受けて、「極めて侮辱的な質問だ」と怒った。

 歴代大統領が公開の場でこれほど失礼な質問をされたことは恐らく一度もないだろう。

 インタビューでこのような質問が出たのは、前日の『ニューヨーク・タイムズ』電子版が、まさにそんな質問を肯定する記事を掲載したからだ。もちろん大統領は「大失敗の新聞だ」「やり過ぎだ」と悪態をついた。だが奇妙なことに、「自分はそんなことをしていない」といった否定の発言はなかった。

カテゴリ: 政治 社会 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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