タイ「ウボンラット王女」擁立劇の「2つの謎」

執筆者:樋泉克夫 2019年2月26日
「王女擁立」の発表に激震が走った(C)EPA=時事

 

 タイは「なんでもあり」と形容されるが、2月8日にマハ・ワチュラロンコン国王の実姉に当たるウボンラット王女がタクシン系の「国家維持党」の要請を受け、同党が推薦する唯一の首相候補に名乗りをあげたニュースには、さすがに驚かざるを得なかった。

 タイでは、各政党が首相候補を掲げて総選挙に臨む。それというのも、現行憲法では下院議員でなくとも首相に就任できると規定されているからだ。つまり熾烈な選挙戦を戦わずとも“落下傘”のように国会に降り立つことが可能なのである。

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執筆者プロフィール
樋泉克夫 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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