英国の「移民」考(上) 内務省が犯した「計算ミス」

米サザンメソジスト大学政治学研究タワーセンター長のジェームズ・ホリフィールド (筆者提供)

 

 欧州連合(EU)離脱を決めた英国の国民投票で、いわゆる「移民問題」が大きな注目を集めたのは周知の通りである。EU残留派がこの問題を避けて経済論議に終始したのに対し、離脱派はこれを最大の争点として掲げ、大々的なキャンペーンを展開した。

 英カンター・グループが2018年に実施した調査によると、国民投票で離脱に投じた人が理由として第1に挙げたのは「EU移民に対するコントロールを取り戻す」だった。他の「英国の立法にEUがかかわるのを防ぎたい」「EUに対するこれ以上の出費を避けたい」といった理由を上回った。移民問題は、有権者を離脱支持に駆り立てる原動力だったと考えられる。

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執筆者プロフィール
国末憲人 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員を経て、現在はGLOBE編集長、青山学院大学仏文科非常勤講師。著書に『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『イラク戦争の深淵』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)など。
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