風の向こう側 (56)

「すぎる」が多すぎるゴルフ界にもっと「プロ意識」を

執筆者:舩越園子 2019年10月8日
マキロイ自身が自らの発言の矛盾に気づいているのか分からないが……(C)AFP=時事
 

 昨季の米ツアーで年間王者に輝いた北アイルランドのローリー・マキロイ(30)が、米シーズン終了後に欧州ツアーへ戻り、「アルフレッド・ダンヒル・リンクス選手権」に出場。通算15アンダーで26位タイに終わったマキロイは、欧州メディアに向かって、こんなことを言った。

「僕は今年の『スコティッシュ・オープン』では13アンダーまでスコアを伸ばしたのに、34位タイ(という下位)だった。最近の欧州ツアーはコース設定が甘すぎる。ミスショットがペナルティにならず、スコアは伸びる一方だ。13アンダーとか15アンダーというスコアなのに30位前後なんて状況にイライラする。コース設定をもっと難しくする必要がある。そうすることが未来の若い選手たちの育成につながる。それこそがゴルフ界に求められているんだ」

カテゴリ: スポーツ
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執筆者プロフィール
舩越園子(ふなこしそのこ) ゴルフジャーナリスト、2019年4月より武蔵丘短期大学客員教授。1993年に渡米し、米ツアー選手や関係者たちと直に接しながらの取材を重ねてきた唯一の日本人ゴルフジャーナリスト。長年の取材実績と独特の表現力で、ユニークなアングルから米国ゴルフの本質を語る。ツアー選手たちからの信頼も厚く、人間模様や心情から選手像を浮かび上がらせる人物の取材、独特の表現方法に定評がある。『 がんと命とセックスと医者』(幻冬舎ルネッサンス)、『タイガー・ウッズの不可能を可能にする「5ステップ・ドリル.』(講談社)、『転身!―デパガからゴルフジャーナリストへ』(文芸社)、『ペイン!―20世紀最後のプロゴルファー』(ゴルフダイジェスト社)、『ザ・タイガーマジック』(同)、『ザ タイガー・ウッズ ウェイ』(同)など著書多数。最新刊に『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)がある。
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