インテリジェンス・ナウ

ロシアがブレグジットで行った秘密工作:英首相は総選挙で報告書の公表を阻む

ジョンソン英首相、都合の悪い報告書にはフタをする? (C)AFP=時事

 

 下院が解散され、12月12日投票に向けて国家の将来を決める総選挙たけなわの英国。実は、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)問題をめぐる大騒動の陰で、ボリス・ジョンソン首相がある重大な報告書の公表を拒否していた。

 この報告書は、「外交官(を装った)カバー」の駐英ロシア大使館スパイや、ジョンソン首相の最側近でロシアとの関係が懸念されるドミニク・カミングズ上級顧問らに言及しているとみられる。公表されていたら、選挙に大きい影響を与えていただろう。

カテゴリ: 政治 社会 軍事・防衛
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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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