「保守党圧勝」の舞台裏「ブレグジット総選挙」現地レポート(上)

執筆者:国末憲人 2019年12月20日
タグ: ブレグジット
エリア: ヨーロッパ
ジョンソン与党「保守党」の勝利を伝える英各紙(筆者提供)

 

【ロンドン発】 国家の運命を賭けた選択という割には、終わってみるとあっけない。英総選挙はジョンソン政権与党「保守党」の圧勝で幕を閉じた。英国は政権の思惑通り、2020年1月末をもって欧州連合(EU)から、形式的とはいえ離脱するだろう。

 それは、もはや後戻りのできない道である。英国民、特にインテリらの間では、自国に愛想を尽かして国外移住を探る動きも顕著になった。国内が賛否両論に2分されている状況は相変わらず。様々な課題が複雑に絡み合って、解決が見通せないにもかかわらず、英国はその敷居をひょいと乗り越えたのだった。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
国末憲人(くにすえのりと) 東京大学先端科学技術研究センター特任教授 1963年岡山県生まれ。85年大阪大学卒業。87年パリ第2大学新聞研究所を中退し朝日新聞社に入社。パリ支局長、論説委員、GLOBE編集長、朝日新聞ヨーロッパ総局長などを歴任した。2024年1月より現職。著書に『ロシア・ウクライナ戦争 近景と遠景』(岩波書店)、『ポピュリズム化する世界』(プレジデント社)、『自爆テロリストの正体』『サルコジ』『ミシュラン 三つ星と世界戦略』(いずれも新潮社)、『イラク戦争の深淵』『ポピュリズムに蝕まれるフランス』『巨大「実験国家」EUは生き残れるのか?』(いずれも草思社)、『ユネスコ「無形文化遺産」』(平凡社)、『テロリストの誕生 イスラム過激派テロの虚像と実像』(草思社)など多数。
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