香港「国家安全法」でも見えた「政治+経済VS.民意」という不変構造

執筆者:樋泉克夫 2020年6月11日
タグ: 香港
エリア: アジア
「香港デモ」から1年、現在は「国家安全法」反対デモが続いている(C)AFP=時事

 

 香港という「金の卵を産む鶏」の首は、いま何本かの手で掴まれている。

 そこにはドナルド・トランプ米大統領も、過激な街頭行動で反中・民主化を訴える香港の若者も加わっている。

 もちろん最も強い力で掴んでいるのが中国の習近平政権だが、このまま力を加え続けるなら、鶏は窒息してしまう。かりに習政権が握っている力を緩め、あるいは手を離したとしても、瀕死の鶏を救う道は簡単には見つからないだろう。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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