「バノン逮捕」があぶり出す「トランプ共和党」の亀裂と「右派ポピュリズム」の限界

執筆者:杉田弘毅 2020年8月25日
エリア: アジア 北米
8月20日、逮捕後、保釈金を納めてニューヨークの裁判所を出るバノン元首席戦略官 (C)EPA=時事

 

 天国から地獄――。映画のような派手な政治劇を地で行く、トランプ政権元首席戦略官スティーブ・バノン(66)の逮捕と起訴である。

 彼がいなかったらホワイトハウスの主にはなれなかったと言われるドナルド・トランプ米大統領は、

「彼とはもう長く付き合っていない」

 と冷たく突き放した。国境の壁、中国との対決、「ディープ・ステート」潰し、フェイクニュースのレッテル貼りなど、トランプ大統領の多くの戦略・戦術はバノンに負う。選挙戦の逆転を狙って助けを借りたいのが本音かもしれないが、今となっては刑事被告人バノンと距離を置くしかない。

カテゴリ: 政治 IT・メディア 社会
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
この記事をSNSにシェアする
執筆者プロフィール
杉田弘毅 共同通信社特別編集委員。1957年生まれ。一橋大学法学部を卒業後、共同通信社に入社。テヘラン支局長、ワシントン特派員、ワシントン支局長、編集委員室長、論説委員長などを経て現職。安倍ジャーナリスト・フェローシップ選考委員、東京-北京フォーラム実行委員、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科講師なども務める。著書に『検証 非核の選択』(岩波書店)、『アメリカはなぜ変われるのか』(ちくま新書)、『入門 トランプ政権』(共同通信社)、『「ポスト・グローバル時代」の地政学』(新潮選書)、『アメリカの制裁外交』(岩波新書)など。
フォーサイトのお申し込み
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top