インド・モディ政権「批判噴出」でも新農業法を強行する理由 

執筆者:緒方麻也 2020年10月13日
タグ: インド
エリア: アジア
新農業法の撤回を求める「線路封鎖デモ」が続いている(C)EPA=時事

 

 9月27日、インドのラーム・ナート・コビンド大統領は、上下両院を通過した農業関連の3法案を承認した。

 同日施行された「2020年農産物流通促進法」など「新農業法」は、ナレンドラ・モディ政権による本格的な農業改革の第1弾と位置付けられている。農産物取引の規制を緩和し、農民が自分たちの作物を自由に販売できるようにすることで所得増につながる、というのが最大の柱だ。

 だが、一部の農民は、この自由化が国による最低支持価格(MSP)での農産物買い上げ制度の廃止につながるとの危機感を強め、各地で新法への激しい抗議行動が相次いでいる。

カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
緒方麻也(おがたまや) ジャーナリスト。4年間のインド駐在を含め、20年にわたってインド・パキスタンや南アジアの政治・経済の最前線を取材、分析している。「新興国において、経済成長こそがより多くの人を幸福にできる」というのが信条。
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